Vol.01

・ファイバチャネル技術について説明して下さい。

ファイバチャネルとは、1Gbpsの伝送速度をサポートするデータ伝送のインターフェース技術で、IP及びSCSIをはじめとする、いくつかの共通の伝送プロトコルのマッピングを行います。これにより、高速のI/Oとネットワーク機能を1個の接続技術として融合することができます。ファイバチャネルは、ANSI(American National Standards Institute)オープンスタンダード及びOSI(Open Systems Interconnection/開放型システム間相互接続)標準として規定されています。カッパーケーブル及び光ファイバケーブル上で動作し、最大ケーブル長は10Kmです。ファイバチャネルは、ポイントツーポイント、アービトレイテッドトポロジ、スイッチングをはじめとする、相互運用が可能な複数のトポロジをサポートするという点で特長的であり、ネットワークを最適化する為のさまざまなサービスを提供します。パケットサイズが大きいという点で、ファイバチャネルは、ストレイジ、ビデオ、画像、大容量のデータの伝送のアプリケーションに最適な技術です。

・ファイバチャネルの英綴は、「fiber」ではなく「fibre」と綴ります。何か意味があるのですか?

開発当初、ファイバチャネルは、光ファイバケーブルのみをサポートしました。
数年前にファイバチャネルの追加機能として、カッパーケーブルのサポートが追加され、ISO(International Standards Organization)タスクフォースは、この技術の名称を変更することを決定したのです。委員会は、培われた「Fiber Channel」技術の名称を生かしかつ、かつ光ファイバのイメージばかりが前面にでないようにする為に、これまでの「Fiber」を、仏語の綴りを使用して「Fibre」と改めました。

・ファイバチャネル技術を最大限に活用できるアプリケーションについて教えて下さい。

ファイバチャネルは急速な勢いで、高速なストレイジ接続やサーバクラスタリングにおける接続技術のデファクトスタンダードになりつつあります。また、ギガビットクラスの企業バックボーンネットワーク及び、高速なストレイジ、イメージ、ビデオ、大容量のデータ伝送のアプリケーションを使用するギガビットLANにおける最適なソリューションを提供します。

ファイバチャネルのアービトレイティドループトポロジは、そもそも、周辺機器の接続を念頭において開発された技術です。SCSI(SCSI FCP)をマップするアービトレイティドループトポロジは、、高速なI/O接続における理想的な技術と言えます。アービトレイテッドループ(FC-AL)ディスクドライブの提供により、ストレイジのアプリケーションは、SCSIのデータを、ファイバチャネルのギガビットの帯域を最大限に活用して、複数のサーバもしくはノードが接続されたチャネルにダイレクトに伝送することができます。FC-ALは、127のノードをサポートします。ノード間の最大ケーブル長は10Kmです。

ファイバチャネルのギガビットの帯域と機能も、サーバクラスタリンングにおける魅力的なソリューションを提供するものです。

・最初にファイバチャネルを導入する市場はどのような市場でしょう。

ストレイジ周辺機器の市場及び、大容量のデータを扱うコンピュー市場は、帯域の限界のソリューションとして、ファイバチャネルに大きな期待を寄せています。ファイバチャネルは、まず、RAIDと大容量のストレイジサブシステム,OLTPサーバ,プレプレスシステム,ビデオ及び、ビデオエディタシステム,ビジュアルな画像システムをはじめとするグラフィックネットワークに導入されることでしょう。

・現状でファイバチャネルがサポートする伝送速度、及び将来的にサポートする伝送速度を教えて下さい。

ファイバチャネルは、現状で133メガビット,266メガビット,532メガビット,1.0625ギガビットの伝送速度をサポートします。オーバヘッドを考慮した場合、1Gでは、ファイバチャネルの最大データ伝送速度は、100メガバイト/秒(200メガバイト/秒全二重)です。現在、4ギガビットの仕 様及び製品の開発が進められています。

・ファイバチャネルがサポートする距離とメディアについて教えて下さい。

メディア 伝送速度 距離
Electorical:
Coax/Twinax    ELC 1.062Gbit 24m
Coax/Twinax    ELC 266Mbit 47m
Optical:
9μmシングルモードファイバ  長波長 1.062Gbit 10Km
50μmマルチモードファイバ   短波長 1.062Gbit 300m
50μmマルチモードファイバ   短波長 266Mbit 2Km
62.5μmマルチモードファイバ  長波長 266Mbit 1Km
62.5μmマルチモードファイバ  長波長 132Mbit 500m

*注意
FC-ALトポロジでは、距離はノード間の距離を示します。ループ一周の総距離ではありませんので、ご注意下さい。

・ファイバチャネルは、Wide Area Networking(WAN)をサポートしますか。

現状では、サポートしません。ファイバチャネルは、クラスタリング、LAN及びキャンパスアプリケーション(MAN)における卓越した技術を提供します。ファイバチャネルは、ノード間を暗線のファイバケーブルで接続して、最大伝送速度でのデータ伝送をサポートします。この点を除いては、広域網でのEthernet接続と同じような要領で、パブリックアクセスブリッジングが実行されます。ファイバチャネルは、WANにない機能を補足することを意図して設計されています。

・LAN技術としてのファイバチャネルとAsynchronous Transfer Mode(ATM)の比較について教えて下さい。

16万個のスイッチドポート接続をサポートするという点では、ファイバチャネルのスイッチドトポロジはATMネットワークと同等といえます。ファイバチャネルは、ポイントツーポイントの接続で構成されます。ポイントツーポイントの接続が集合してループトポロジの構成をとったり、また管理機能を提供するファブリックトポロジ(スイッチドトポロジ)の構成をとります。ネットワーキングの特質は、FC-FG(Fabric Generic),FC-SW(Switch), FC-AL(Arbitrated Loop)の各ドキュメントに定義されています。ATMもまたスイッチング技術であり、ファイバチャネルの仕様と似た部分があります。ファイバチャネルでは、ポイントツーポイント,ループ,スイッチドトポロジの3個のトポロジの仕様が完成されています。

"従来の"ネットワークを、1個の伝送媒体を使用して、それを最適化して最大のパフォーマンスを得るものと考えることができます。アプローチこそ異なりますが、ATMとファイバチャネルはどちらも、コストパフォーマンスの高い簡素な方法で、必要に応じた帯域を提供するベースの技術として、スイッチング技術を選択しています。

ファイバチャネルが、ATMプロトコルをサポートするという点も、興味深いところでしょう。つまり、ファイバチャネルは、ファイバチャネルの物理層上で、ATMをマップすることができます。ファイバチャネルトポロジの柔軟性はここにも示されます。ファイバチャネルとATMの相互接続性の提供、またファイバチャネルとATMの共存が実現されます。

・ファイバチャネルでいう"Fabric"について説明して下さい。

開発当初は、"Fabric"の一般概念は、ファイバチャネルのトポロジインディペンデンスのサポートを意味するものでした。しかし、ポイントツーポイント及びFC-ALのハブを使用した構成が開発されて、当初の意味は薄れていきました。

ファブリックスタンダードでは提供できない、コストパフォーマンスの高い属性の提供の為に、物理的なループ及びハブトポロジの開発が進められました。接続性のソリューションとして、これらが実際に採用されるようになり、今日では、"Fabric"の概念は、プログラム的というよりむしろ、アーキテクチャの要素が一層強くなりました。

ファイバチャネルのファブリックは、各ノードと物理層間の包括的なインターフェースとして開発されました。このインターフェースの特質により、接続されたシステムが、クロスバースイッチであるとか、あるいはまたリング、フレームスイッチ、サーキットスイッチ、ハブその他のいづれかであるかを認識できない場合でも、ファイバチャネルの全てのノードは、"Fabric"を介して通信を行うことができます。

・ファイバチャネル製品の開発会社を教えて下さい。

ファイバチャネル製品の開発会社は多数あり、製品数は膨大です。また、新たな製品も日々市場に登場してきており、ここで最新のデータを網羅することは不可能です。JDSF会員のファイバチャネル対応製品につきましては、Product Yellow Pages を参照してください。